ニキビに消毒液は効果ある？消毒液のアクネ菌への効果とは
『手の菌に効くならニキビにも消毒液は効く？』
『ニキビは消毒した方がいいの？』
『顔も消毒すればニキビができない？』
など消毒液が生活の中で身近になっていく中で、ニキビにも効くのかな？ときになる瞬間があると思います。
今回はニキビは消毒するべきか否かについて薬剤師である私が解説します。
ニキビはなぜ起こる？
ニキビを起こすのはアクネ菌という菌です。
アクネ菌は肌の常在菌です。
ニキビがない状態の肌にも存在します。
普段アクネ菌はニキビを作りません。
しかし空気のない状態だと増える性質があります。
毛穴に皮脂がつまって密閉された状態になると、アクネ菌が毛穴のなかでどんどん増殖します。
赤みや膿などの炎症のもとになる成分をつくります。
このようにしてニキビができるのです。
アクネ菌は消毒すればなくなる？
肌にニキビができるということは肌に菌が繁殖しているのでは？と思ってしまいますよね。
そうするとその部分を消毒すると菌がなくなるイメージをしてしまうのは当然だと思います。
しかしニキビに消毒液を用いるのは良いとは言えません。
アクネ菌を殺菌したらニキビができないかというとそうではありません。
アクネ菌は肌の常在菌でニキビがない状態の肌にも存在します。
むしろアクネ菌は肌の表面を弱酸性に保ち、有害な菌が肌についてしまうのをガードする働きがあります。
そんなアクネ菌を殺菌してしまったら逆に肌に悪影響を与えてしまいます。
ニキビができた部分は傷だから消毒していいかというそういうこともありません。
炎症の起きているニキビには確かにアクネ菌が繁殖していることが多いです。
消毒液で消毒するとアクネ菌を殺菌できますが、あくまで一時的な殺菌になります。
ニキビが肌にできるということは肌が弱っているサインです。
そんな時にアルコールの刺激を与えてしまうと、更に肌を荒れさせてしまう原因となってしまいます。
ニキビの原因を見つけてあげるのが大切
思春期ニキビと大人ニキビは原因が異なります。
- 思春期ニキビ:過剰な皮脂の分泌
- 大人ニキビ:ストレスや睡眠不足、不規則な生活、乾燥肌
実は乾燥肌もニキビの原因になります。
アクネ菌を未然に防ごうと顔をアルコールで消毒してしまうと乾燥肌になりやすくなり、ニキビができやすい環境を作り出してしまいます。
手の乾燥だけに目を向けるのではなく、顔の乾燥にも目を向けましょう。
顔に消毒液を使うリスクを理解できましたか？
アルコール消毒は手指の消毒をするうえで非常に役立ちますが、顔に使うことでニキビが悪化する原因になったり、ニキビになりやすい環境を作る原因になってしまいます。
ニキビができても消毒するのは控えましょう。
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